マーケティング 市場調査

フィットネスクラブ・業界の市場規模と推移動向

LINEで送る
Pocket
LinkedIn にシェア

フィットネスクラブに関係するお仕事があったので、フィットネスクラブ市場規模と推移・動向について調べてみました。

近年は、健康ブームでフィットネスクラブを利用する人が多くなっています。
ただ、2006年あたりの盛り上がりほどでないようですし、利用客の年齢層も上がってきたという感じです。

フィットネスクラブの市場ってどうなっているのかということで、市場調査してみました。

フィットネスクラブの市場規模

一口にフィットネスクラブと言っても、いろいろとあります。

世の中で使われているこのような言葉を列挙してみると

  • フィットネスクラブ
  • スポーツクラブ
  • スポーツジム
  • アスレティッククラブ
  • ヘルスクラブ
  • フィットネスジム‎

こんな言葉が検索できました。

ところによって、多少の違いはあるようですけど、基本的に日本ではみんな同じと考えてよいでしょう。

日本語にすると、「会員制の健康・体力づくり施設」と言えます。
ここでは、「フィットネスクラブ」で統一してご紹介します。

フィットネスクラブ市場の規模

2015年の3月に特許庁が発行した特許出願技術動向調査報告書のトレーニングマシン編から引用すると次のとおりです。

国内フィットネスクラブの売上推移|特許出願技術動向調査報告書のトレーニングマシン編

2006年から漸減するも2012年には持ち直し再び微増という傾向です。
ざっくり年間4000億円の市場規模ということができます。

この4000億円規模の市場は、例えば外食産業なら「らーめん市場」ここが約4000億円、牛丼は少し小さく3400億円、ゲーセン(ゲームセンター)が約4800億円、またベーカリーショップの市場規模は約4000億円とフィットネスクラブと同等です。

いかがでしょう、フィットネスクラブの市場規模って、このような他業界の市場と同等ということがお分かりになったのではないでしょうか。

フィトネスクラブの年齢別構成比

では、どのような方々がフィットネスクラブを利用しているのか、これによりあなたがフィットネスクラブに参入しようとした時のターゲットになりそうな方の属性の一部がわかるようになりますね。

フィットネスクラブ会員の年齢別構成比が、経済産業省が平成25年に発行した「平成24年年間回顧 シニア層の健康志向に支えられるフィットネスクラブ」に掲載されている平成24年までの指標を、経済解析室のサイトで平成26年まで分析したグラフが下のグラフです。

フィットネスクラブ会員年齢別推color

このグラフから分かるように、20歳代~30歳代のフィットネスクラブ会員数が年々減っているのと対比して、60歳代以上の会員比率が毎年上昇しています。

この理由のひとつには、いわゆる団塊の世代に代表される「シニア層」のスポーツ志向・健康志向がメディアを通じて、またSNSなどのコミュニティーを通じて広まっていると同時に、金銭面でも多少の余裕ができるシニア層が増えていると考えられます。

なので、いまやフォットネスクラブは壮年層が体力を鍛えるという昔の概念から、シニア層が健康のために使っているという構図が描けます。

では、フォットネスクラブの会員数はどうなっているのでしょう。

フィットネスクラブ会員の会員数

フィットネスクラブの業界誌「FITNESS BUSINESS」が推計した、平成26年のフィットネス業界の数値は次のとおりです。

  • 市場規模:4,316億円
  • 施設数 :4,375軒
  • 会員数 :4,193,706人

となっています。
この数値を元に推計すると、1施設あたりの年間売上高は、約1億円、そして会員数は約1,000人といえます。

さらに、年齢構成比を考慮すると、60歳以上の会員数が30%ですので、1施設あたりの60歳以上の会員数は、約300人ということが分かります。

ここをターゲットにして、フィットネスクラブの商品・サービスのラインアップを組み立てると、売上に貢献できるプログラムを構築できそうです。

フィットネスクラブ

フィットネスクラブ業界のプレイヤー

フィットネスクラブ市場の概略が分かったところで、どのような企業がフィットネスクラブ業界にあり、どの程度の売上を上げているのかを見ていきましょう。

もし、あなたがフィットネスクラブ市場に関わりたい時に、どこから攻めていけばよいかのひとつのヒントとなります。

フィットネスクラブ別売上高

業界第3位に位置する、株式会社ルネサンスが2013年に発表した、フィットネスクラブ業界20位までの売上高推移がこれです。(クリックすると拡大されます)

フィットネスクラブ売上高top20位推移

そして、2014年の売上TOP5を見てみると

 

  企業名 売上高(億円)
1 コナミ(健康サービス事業) 733
2 セントラルスポーツ 509
3 ルネサンス 420
4 ティップネス 350
5 コシダカホールディングス 160

そして、このTOP5社で業界の47%のシェアを占めています。

フィットネスクラブPlayer

特に注目すべきは、コシダカホールディング。

この会社は、知っている人は多いと思いますけど、2005年にアメリカから日本にやってきた「 女性限定、30分のフィットネスクラブ」カーブスジャパンです。
コシダカホールディング全社では377億円、そのうちフィットネスクラブが42%のシェアを持っています。

「女性だけ」「わずか30分」「プールもシャワーもないシンプルな設備」「住宅街や商店街の外れの立地」しかも「今まで運動とは無縁の女性を顧客にするマーケティング戦略」

この戦略が功を奏して、フラチャイズビジネスで、まだ伸びそうな予想です。

ただ、上位4企業は300億円以上の売上がありますが、5位からは160億円とここで水が開いています。

業界全体としての伸びがあまり期待できな現状では、主要な施策として年々シェアを伸ばしている60歳以上の方々向けにいかに売上に直結する、しかも利益が取れる施策が打てるかではないでしょうか。

フィットネスクラブのビジネスモデル

さて、漸減や微増といった業界動向のフィットネスクラブ市場ですが、業界誌「フィットネスビジネス47号」2010年3月25日発売に面白い記事がありました。

フィットネスビジネス47号からの引用です。(クリックすると拡大してご覧になれます)

bijinesumodel2010

2010年ですから、ちょうど今から5年前。

2010年から5年後の現在

ここの描かれている5年後をみてみると、ベースには既存のクラブのマーケットシェアは時間とともに低下するとあります。

しかし、現実には5年前のマーケットシェアTOP4はそのままで、TOP5のメガロスが新鋭のカーブスジャパンとドッコイになった程度です。

ビジネスモデルの状況

ニッチ1にある、「低所得者層や健康状態が良好でない層にも利用しやすいクラブ、政府が資金面でサポートする商品やサービス」というのがあります。

ここは、カーブスジャパンがニッチな層「女性限定、30分のみ」といった低所得者層を喚起した戦略で飛躍的にシェアを伸長させました。

次に、ニッチ1,2,4で云われている「肥満クリニック、ボディースカルプティングなど、特定のニーズやターゲットに徹底的に絞り込んだクラブ」というところは現実には出てきていません。

ここはターゲットを徹底的に絞り込む戦略は、今なら十分成功の可能性があるのではないかと考えられます。

60歳以上の会員を対象とした、特定ニーズは必ずあるでしょうし、高齢化社会突入で、これからここに層はまだまだ増えることも予想できますので、ターゲットを絞り込んだビジネスモデルは、とても良いと思います。

2010年から10年後(2020年)の予想

ここで、描かれているフィットネスクラブをエンターテイメント化するとかスピリチュアルな要素を取り入れるということは、今でもこれからも、十分可能なモデルです。

特に金銭的な余裕があるシニア層をターゲットとした「エンターテイメントクラブ」は、受けそうな気配がします。

また、フィットネスクラブの立地としての職場内・駅ナカ・住宅街などもキャッシュフロー型の経営ができるところであれば、ペイするビジネスモデルも実現可能でしょう。

2020年の東京オリンピック開催で、健康面だけでなくスポーツという切り口でも、今後フィットネスクラブの在り方が、変化していくことは自然であり、また現状を打開するに必須ではないでしょうか。

フィットネスクラブ市場規模と動向のまとめ

ここまでフィットネスクラブ市場を見てきました。
ここで、まとめてみましょう。

市場規模

平成26年のフィットネス業界の数値は次のとおりです。

  • 市場規模:4,316億円
  • 施設数 :4,375軒
  • 会員数 :4,193,706人

となっています。
この数値を元に推計すると、1施設あたりの年間売上高は、約1億円、そして会員数は約1,000人といえます。

市場動向

壮年層の男性が身体を鍛えたり、運動不足のメタボ男性がメタボ解消のためにフィットネスクラブを利用するというのは、どんどん減少してきており、団塊の世代・60歳以上のシニア層の健康志向の高い方々が、フィットネスクラブを利用するという傾向になってきています。

これからは、これらシニア層にマッチした利用しやすい施策や、フィットネスクラブ市場の中でさらにニッチに絞り込んだ内容のフィットネスクラブ運営が、現状の市場を喚起しさらに市場拡大を狙うビジネスモデルになるではないでしょうか。

まだまだ、やることが多く残されていると感じたフィットネスクラブ市場でした。

==================

ご相談や、ご質問がありましたらマーティングスペシャリスト いでじん まで、ご連絡ください。
e-mail:gene✰idegene.com ✰を@に変更してお送りください。

Facebookの友だち申請も歓迎 https://www.facebook.com/gene.ide
Twitter Gene1banをフォローして下さい。

==================

コメント

  1. 新 久雄 より:

    井手仁先生

    初めて、連絡させていただきます。
    この度、健康検査のため毛髪1本で人体内ミネラルの量を短時間(5分~)で測定できる装置を
    拡販していこうとしております。 生体の血液や汗などは治療行為や病原体の保有危険があります。
    毛髪は、毛根から経過時間的に体内ミネラル成分が記録されています。
     アスレチッククラブ以外にも、普及させてゆきたいので取り急ぎ先生のデータを元にジム関連への
    事業計画を作成したいと思います。

    これ以外に、ペット病院などペットの毛髪(体毛)を測定して、ミネラル成分を測定する市場の
    調査も行いたいのですが、以前にされておられましたらお教え下さい。

    これからもよろしくお願い申し上げます。

    新 久雄

コメントを残す

*